Pakito Bolino – Maxi Mox Bukakill
デルニエ・クリが本作りに携わる人びとを惹きつける理由は、その製本や仕様に対する発想の自由さにもある。縦長の判型自体が面白いが、読み進めていると意外な場所に折り目があったり、ページが上下に裁断されることで新たな読み進め方が突如提示されたりとなかなか油断ならない。パキート・ボリノのこの漫画作品にはそんな仕掛けが随所に施されている。タイトルの「マキシ・モックス・ブッカキル」は「最大量の核燃料ゴミをぶっかけて殺す」と訳すことが出来るのだろうが、こういったネーミングからパキートのダジャレ好きとポストパンク的な感性が伺えるというものだ。
アート倉持